サッカーを知らない人にも聞いていただきたい話があります。
皆さんは希望を抱いていますか?
イタリアにフィレンツェという美しい街があります。
その街にはフィオレンティーナというフィレンツェに相応しい美しい名門サッカーチームがありました。
とても強いチームで、地元のフィレンツェの人々にも愛され親しまれていたチームでした。
しかし、フィオレンティーナは2年前、破産宣告を受けて、イタリア4部リーグのセリエC2に降格し、チーム名と共に、大半の主力選手を失ったのです。
その中で、主力の1人ディ・リビオという選手はチームに残りました。
この選手はイタリア代表クラスの選手です。なのにチームに残ったのです。
1部リーグで主力の選手が、他の1部チームからの誘いを断り、4部リーグのチームに残ったのです。
彼はその時こう言いました。
「妻や子供がこのフィレンツェの街が好きだし、僕もフィオレンティーナのサポーターが大好きだ。
だからこの街やサポーターの事を考えたら他のチームになんか行けないよ。
人間には時としてキャリアより大切なものを選ぶときがあるんだよ・・。」
そして彼はこう続けました。
「僕の年齢から考えてプレーできるのはあと少しだと思う。
それまでにこのチームを2部にまで上げる事が僕の使命だと思っている。」と・・。
そして、奇跡は起こったのである。
今月20日、30,000人を超える観客が詰め掛けた試合で、フィオレンティーナはなんと1部昇格を決めたのである!!
もちろんその中心にはディ・リビオがいた。
たった2年で彼はチームを2部に上げるどころか、1部にまで昇格させたのである。
僕は期待している。
そして、とてもとても楽しみにしている。
希望を胸に抱き続けた37歳の元イタリア代表が、久々に帰ってきた1部リーグの舞台で楽しそうにプレーする姿を!!