昨日、W杯アジア3次予選があり、ホームの日本がオマーンに3-0で勝利した。

久々に日本代表の試合をじっくり見たので、感想を書きたいと思う。
メディアでは結果・内容ともに絶賛しているみたいではあります。
しかし、僕は冷静にこの試合を考えて行きたいと思います。
大前提として、予選で勝ち点3を取れたことは何より評価されるべきことです。
どんな相手であれ、どんなコンディションであれ、予選は結果が全てですから。
よって、昨日の試合で勝利したことは、何があっても評価すべきです。
その上で、本題です。
今回の試合は、絶賛に値するのか??という素朴な疑問があります。
特に試合内容面においてです。
オマーンには敬意を表しますが、事実としてランキングは日本の倍以上したの相手です。
確か、ニュージーランドより下です。
たとえば、オランダが予選でアゼルバイジャンに圧勝しても、皆さんは絶賛するのでしょうか??
つまり、この試合で岡田監督の体制が良いとは即断できないのにもかかわらず、何ら改善点を挙げることなく絶賛しているメディアは信用しないほうが良いと思います。
次に、個人的な感想を言います。
まず、オマーンについて。
日本をナメすぎです。マークがユルユルで、特に遠藤は好き勝手できていたので、こんな守備では日本に勝てません。
はっきりいって自滅です。
主力が何人か出れなかったらしいですが、それを含めてチーム力(国力)なので、言い訳にはなりません。
何回も言いますが、あんなに守備をユルユルにしていれば、どんな国でもゆとりを持ってプレーします。
この点からも、今回の日本の試合内容が良かったと即断できません。
この点をキッチリ述べているか否かが信用できるメディアか否かのメルクマールになると思います。
次に、日本について。
個人的に松井大輔が好きなので、彼を誉めるのは贔屓目もあるので差し引いてみてください。
今回観ていて、技術力(しっかりボールを止める、次のプレーへの対応が早い等)があるなと思ったのは、中村俊輔、松井大輔、遠藤、玉田でした。
それ以外の選手は、突然のパスなどが来たときにワンタッチでプレーしたとしても、ボールが乱れてボールがつながらなかったりしていました。
特に、大久保は技術力がないにもかかわらず、点差的にも余裕があったからか、目の前で中村や松井のトリッキーなプレーをみていたからか、自分もトリッキーなプレーをしようとしていました。
ボールを浮かしてパスしてみたり、ワンタッチを無理にしたり。
技術力がないためことごとく失敗していました。
これが、接戦や格上との試合と思うとぞっとしました。
彼に求められているのは、前線に飛び出したり、下がってはボールを引き出したりすることで、前線にダイナミズムを与えることであり、トリッキーなプレーをすることではありません。
1つ注意しとくと、大久保はトリッキーなプレーはできないがトラップはしっかりしている選手です。
つまり、自分が日本代表に何をプラスできるかを考えると、彼のトリッキーなプレーはすべきではないのです。
それが出来ない限り、欧州のチームとやるときに不安要素の1つに変化するからです。
長谷部は今回いりませんでした。
これは彼の能力に起因するのではなく、岡田監督の采配ミスです。
彼の良さがまったく出ていなかった。
ちなみに、僕は彼の能力を高く評価しています。
この日記でも過去に「久々にJリーグでは感動を覚える選手」と評したこともあるくらいです。
しかし、昨日の試合ではどうだったでしょうか??
みなさんは、あの長谷部のプレーは良かったと思いだせるシーンがたくさんあるでしょうか??
僕はありません。
つまり、今回長谷部は自分の役割を掴めていなかったと思います。
彼の突破力が発揮できていませんでした。
何回も言いますが、これは彼のせいではなく、監督の采配ミスです。
守備ライン、特に中澤、トゥーリオと楢崎は無失点という素晴らしい結果は称賛に値すべきで、もっとメディアは褒めるべきです。
相変わらず日本の両サイドバックは課題です。
長友はよく走っていますが、やはりサイドバックに求められるのは、運動量に加え、センタリングの精度の高さです。
日本のサイドバックのセンタリングの精度が中村俊輔並みなら、ヨーロッパや南米の強豪にもそこそこ勝負できると思うと残念です。
結論的には、今回の試合で判断するのは早急すぎるということです。
岡田JAPANはイケル的なメディアは以後信用しないほうがいいという事がわかったことが、この試合の意義かもしれません。
もちろん、いい点もありましたよ。
中村、松井、遠藤、玉田の技術力はしっかりしていると確認できた点。
岡田監督の意図通り、ボールを失ってからの守備の速さなどがしっかりできていた点。
中村、遠藤と松井が明らかに独特のリズムをもっていて、流れに変化をもたらすことのできる世界的にも優れた選手であるということが確認できた点。
などなど。
しかし、僕らの目指すべきはワールドカップに参加することではなく、ワールドカップで勝つことであることからすれば、
ユルユル守備のオマーンに勝ったところで喜ぶ点はあまりないということだけは肝に銘じておきたい点である。