
おとぎ話にしては残酷すぎる。
シンデレラも白雪姫も松子にはかなわない。
悲しいのに笑える。
しかし、笑えない。
人には優しくできるが、自分には優しく出来ない。
そんな松子は最高にキュートで、めちゃめちゃ良いオンナなんですよ。
松子が歌うミュージカルのようなシーンは
どことなく「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を彷彿させます。
しかし、その歌の歌詞が字幕で出るのですが、
あれは邪道。
歌詞の内容は違う方法で表現しなくてはいけないのではないでしょうか??
とは言っても、中島哲也監督の作品のなかでは一番良いです。
個人的には「下妻物語」や「パコと魔法の絵本」よりも断然良いです。
特に「パコと魔法の絵本」は腐ってましたから。
人生はかくも厳しい。
しかし、松子は決してあきらめない。
最期の最期まで生きることにポジティブなのです。
そこには彼女の輝きがあり、彼女の美しさがある。
それにより、人生はかくも面白くなるという事を僕らは知る。
松子に共感出来ない人もいるでしょう。
それなら、松子のように唄ってみればいい。
松子は子どもが真っ直ぐ成長するためのエネルギーを、
子どもの頃に充填されなかっただけなのだ。
歪んだ形で生きるエネルギーをもってしまうのだ。
それでも、彼女は歩んでいく。
人の温もりは甘美だが、罪深いものである。
それを求めて彼女は歩んでいく。
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